頼りないニモニック

はっきりいって個人の日記レベル

足柄駅から足柄駅に乗り換えてみた

ネタ画像を真に受けて足柄駅(神奈川県; 小田急線)から足柄駅静岡県; 御殿場線)に乗り換えてみた。 Google Mapによると25km、6時間ほどの行程。

到着

9:04

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都内から列車を乗り継いで2時間ほどで出発地の足柄駅(神奈川県)に到着した。 既に気温は20℃を超えているようで、雲一つない山の先には富士山がチラリ。

少し歩いた先のコンビニにて900mlと500mlの水分、糖分、タオル、梅干し、朝食を買う。 やや多めに買っているが、いくつか理由がある。 これまでいくつか長距離を徒歩で移動することはあったが、今回は初めての峠越えとなる他、予想最高気温が都内で29℃となっていたため、熱中症対策を行うためだ。 25kmとはいえ、道中コンビニや自動販売機は皆無と考えれば途中の補給は不可能と予測していた。また、平地や都内とは異なり、ギブアップしても公共交通機関に乏しいためにその場で野垂れ死ぬ可能性すらある。 峠道にはバスが通っているようだが、移動中に見かけたバスは1台のみだった。

こうして足柄駅乗り換えが始まった。

足柄駅(神奈川県)から大雄山駅まで

10:41

足柄駅(神奈川県)から少し行くと、県道74号線に出る。それを北上して大雄山駅までの7.7kmを歩く。 ここまでの道はそこまで勾配は無いが、途中歩道が途切れ、交通量の割に狭い道路が続く。歩きスマホは危険だ。ありがとうGoPlus。

途中南足柄市に入り、市役所の南で大雄山駅の通りに曲がる。ここまでで1時間半程度。ペースは落ちていない。 ただし暑さは尋常ではなく、既に上着は汗で濡れきっていた。

山登り

11:38

一時間ほど歩いた地点。場所は ここ だ。

ここで県境まで6.6kmの看板を見る。

少しだけここで不安になる。 全行程は25kmなので、距離的にはここから後半戦になる。しかし6.6kmで峠が来るということはここからかなりの勾配になるのではないかと予想した。

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これが実際に歩いた軌跡の高度。 道路の途中、傾斜14%の標識がある。

12:02

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行程中唯一のトンネル、地蔵堂トンネルに到着。 比較的新しいトンネルで、照明はほとんどが点灯していた。

ここもツイートしようかと思ったがここでau回線が圏外に。2回線とも使えなくなった。 峠付近に到着するまで圏外は続く。

12:27

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坂を登る途中。 道路の歩道は途中で途絶え、たまに中央線も消えてしまう状況。それでも自転車を必死に漕ぐ方々は終始見られた。

完全に勉強不足だったが、足柄古道が現代の道路と並走しており、こちらも整備がされていた。 歩行者にとってはいくらか近道になるかもしれないが、ランニングシューズに短パンという出で立ちのため古道を歩こうとは思わなかった。 山道の迷子は命にかかわる。 今見えている舗装路を歩いたほうが峠まで確実にたどり着けることを考えるだけでも気が楽だった。

12:37

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「見晴台」というバス停の横に東屋があったので休憩。虫除けを塗り直す。場所は ここ 。 振り返ると、小田原方面が見えるのはここと、足柄明神社跡だけだった気がする。

静岡県突入

12:58

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足柄峠に到達する前に県境が現れる。ここから静岡県だ。 静岡県に徒歩で到達したのはこれが生まれて初めてである。

ここから左に逸れると足柄明神跡への道がある。 社殿はなく、祠と白鹿の木像(?)があるのみだった。

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13:11

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道路に戻って少し進むと、ここが足柄峠らしい。標高759m。 「あづまはや」はヤマトタケル伝説で有名な言葉である。 あれ、それって碓氷峠じゃなかったっけ・・・?

富士山を見ながら下山

13:16

足柄峠の隣の、足柄城址。 ここにくると駐車場があり、行楽客があり、富士山の見える丘の上で弁当を広げたり缶ビールを開けたりしていた。 ちなみに晴れた日の富士山を肉眼で見たのはこれが最初である。

ここから先は下山するのみ。 距離も6kmとそこまで難しくない行程。しかしここで一つ大きなトラップがある。

13:36

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峠から1kmほど下山したところ。この分岐がトラップ。 今写真の右から下ってきて、そのまま2車線路を進むと足柄駅静岡県)に到達できない。 正しくは左折して、狭隘道路を進むのだ。場所は ここ

私は長距離歩行の前に計画として行程をストビューで「下見」するのだが、こういうことがあるからだ。 平地なら誤りに気がついてすぐにリカバリーできるが、山道はそうも行かない。一度下りた道を再び上ることを考えただけでうんざりだ。

足柄駅」の看板もあるが、夏は草に覆われるだろうし、無計画は危険だろう。

乗り換え成功

14:25

山道を順調に下れば線路にたどり着く。 出発から5時間以上経過していたが、歩行時間は4時間40分と予想の1時間以上も早いペースで乗り換えが完了した。

せっかくなので

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汗を流すために1.2kmほど進んだ場所の温泉に行ってみた。 富士山が見える温泉とのことで居心地はかなり良かった。 快晴の空の下、富士山を目の前にして全裸で露天風呂横のベンチで大の字になるのは非常に気持ちよかった。

まあメガネなので富士山は見えないんですけどね。

足柄駅静岡県)散策

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上り列車を待つまで時間があったので駅構内を撮影してみた。 撮影していたら駅の南側で火事があったらしく、町内中から消防車が集結するわ、防災無線が鳴りまくるわ、近隣住民が家から野次馬しに飛び出してくるわで騒がしかった。 防災無線で誰の家から出火したかを放送するあたり、自分の地元を思い出す光景で懐かしい思いがした。東京じゃまずない光景だ。

GPS、高度、心拍など

ここ で公開している。 ものすごい速さで移動してるところがあるけどGPSだから許してやってほしい。

足柄駅乗り換えをする人へ

気温が高かったこともあり、平地とはかなり違った疲労があります。 気が狂って足柄駅乗り換えを実行しようとする方々には以下のアドバイスを残しておきます。

  • 自己責任
  • 平地で40km歩ける余裕のない方には絶対におすすめしない。
  • 大雄山駅足柄駅静岡県)までの区間にコンビニはない。自動販売機は峠の茶屋に1台のみあるが割高。
  • 途中の区間は携帯が圏外になる。
  • 熱中症対策必須。虫除け必須。
  • 街灯はない。夜の歩行は危険。

最後に